コラム

投稿日:2017/9/29

欧米と日本のオフィスの違いについて

欧米と日本のオフィスの違いについて

こんにちは、オフィス・ラボです。

今回は日本と欧米のオフィスの違いについてご紹介します。

 

なかなか実際にみることのない、欧米のオフィス事情ですが、

「欧米のオフィスは洗練されていて働きやすい」

「欧米のオフィスは一人ひとりに部屋が割り当てられていて集中して仕事ができる」

などというイメージを持っている人もいると思います。

実際のところはどうなのでしょうか。

 

欧米のオフィスの方が日本のオフィスより優れている?

 

インターネットで少し調べると、
欧米のオフィスがいかに快適で優れているかという記事を容易に見つけることができます。

例えば、

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・一人一部屋で集中して仕事ができる環境が整っている。しかもその部屋はシンプルでオシャレである。

・同僚との連絡はチャットやSkypeなどを利用する。基本的にプライバシーが確保されている。

・洗練された会議室をいつでも気軽に使用することができる。

・効率的でスピード感があることが求められるため、スタンディングワークスペースなどが充実している。

・遊び心のあるリフレッシュルームがある。ビリヤード台などが置いてある。

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こういったオフィスの様相は、
いわれてみると「あぁ、確かに欧米のオフィスっぽいかも」と思われるのではないでしょうか。

 

一方、日本の典型的なオフィスはどうでしょうか。

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・ワンフロアに色々な部署があり、ガヤガヤしている。

・デスクは横並び。島と呼ばれる向かい合わせスタイル。

・会議室は予約制。資料を準備して結論の見えない会議を進める。

・効率的でスピード感があることが求められているが、最終的な意思決定が遅い傾向がある。

・リフレッシュルームがあまりリフレッシュできない。

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こちらも、「あぁ、確かに思いあたる節がある…」と思われる人もいるでしょう。

 

パッとみた感じ、欧米のオフィスの方が「格好良くて」「仕事がしやすそう」な気がしますね。

しかし、本当にそうなのでしょうか。

 

 

オフィスを理解するには文化を理解しなくてはならない

 

結論からいうと、日本で欧米のオフィスの形だけ真似しても上手く機能するとは思いません。

理由は、「働く」ということに対する文化的な背景があまりに異なるからです。

 

少し欧米と日本文化の対比をしてみましょう。

 

欧米

・終身雇用ではない。転職してキャリアアップを重ねる文化が根付いている。

・退職金がない。

・保険がない。

・個人の能力が問われる。能力がなければ解雇される。

・能力さえあれば若くても重要なポジションにつくことが一般的。

・ただし失敗をした責任も当人にあり、若いから責任が免除されることはない。

・年上の部下、年下の上司などは日常茶飯事。年功序列ではない。

 

日本

・一昔前まで終身雇用が当たり前。転職&キャリアアップの文化が浅い。

・退職金がある場合が多い。しかも会社負担。

・保険制度が充実しており、福利厚生として会社が保険の一部を負担。

・個人の能力ももちろんだが、チームとして事を成し遂げる傾向。

・一度雇用されれば会社は特別な理由がないと解雇できない。

・年功序列の意識がまだ強い。若くして重要なポジションにつくことは珍しい。

・失敗の責任は上司にあることが多い。

 

羅列しただけなので、少しわかりにくいでしょうか。

簡単にまとめると、

欧米は「個人主義」であり、日本は「集団主義」です。

 

日本は良く言えば、「助け合って仕事をしていく」という文化があります。

上司は部下を育てる。部下は上司の背中を見て育つ。

はじめは一人前の仕事ができなくても、少しずつ会社に貢献できるようになる。

少しミスをしても、若いうちは上司が責任を取ってくれる。

会社も社員のことを考え、退職金の積み立てや福利厚生で社員を支援する。というイメージでしょうか。

 

一方で欧米は違います。

「自分個人の能力をアピールする」文化です。

会社に対して、自分が何ができるかをアピールし、働く場所を得ます。

日本のような「新入社員」「新人研修」というような概念はほとんどありません。

基本的には入社した瞬間からその会社の戦力として見られます。

 

戦力として認められなければ、解雇です。

退職金は基本的にありませんし、失業保険も日本のように充実していませんので、

職を失うことは生活ができなくなることに直結します。

 

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どうでしょうか。

欧米と日本では、だいぶ「働くことに対する文化」が違うのがわかりましたでしょうか。

 

この働くことに対する文化の違いが、オフィスにも表れています。

例えば、日本ではコミュニケーションを大事にします。

コミュニケーションといっても結構コアなコミュニケーションです。

「会社は第2の家族」ともいえるような、社員旅行やレクリエーション、飲みニケーション…

皆さんの会社にもありませんか?

若い社員には不人気のこうしたイベントも、

多くは「会社内のコミュニケーションを活発にしたい」という意図があってのことです。

こうした背景を知っておくと、あの「島型のデスクレイアウト」もスッと理解ができるようになります。

 

欧米でもコミュニケーションは大事にしますが、あくまでビジネス上のコミュニケーションです。

家族が最優先の文化のため、社員旅行に行く時間があったら家族と過ごしますし、

飲みニケーションの時間があれば、家族と食事をします。

プライベートとビジネスの線引きが明確なんですね。

仕事は仕事。会社と社員の関係性も「成果と対価」というシンプルなものです。

だから、一人一部屋でも仕事が進みますし、

必要であれば会議室でディスカッションをすれば良いというスタイルが可能なのではないでしょうか。

 

 

日本のオフィスに誇りを持とう

 

欧米と日本のオフィス周辺の話題に触れてみましたがいかがでしたでしょうか。

ひとつ言えることは、

「欧米のオフィスが最先端で最も優れたオフィスではない」ということです。

働き方や文化的背景に応じて日本のオフィスとは別の進化を遂げたオフィスだと考えることができます。

 

日本には日本のオフィスの良さがあり、

働き方に応じて少しずつオフィスも快適になっています。

例えば、リフレッシュスペースの充実や、カフェテリアの併設もそうですし、

オフィスデザインに力を入れる会社も増えてきていますよね。

騒音対策やプライバシーの確保なども出来る範囲で進化を遂げているのではないかと思います。

 

もちろん、今日のグローバル社会の中では、

そもそもの日本的な働き方にメスが入ろうとしているのも事実です。

よって、グローバル社会の中で戦っていくためには、

そうした「働き方、働く場所」を見直すことも十二分に必要なことです。

 

会社によって、最適なオフィスづくりは変わってきます。

人が一人ひとり違うように、オフィスも一つひとつ違います。

もしかしたら欧米のオフィスに憧れを持つ人もいるかもしれません。

ただ、外見だけを真似てみても、

いざ働き始めてみると非効率になってしまうということも少なくありません。

 

自分の会社の働き方にはどんなオフィスが最適なんだろう?

ということを考えることがより重要だと考えています。

 

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