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<DESIGNER'S REPORT>~オフィスビルの歴史~

こんにちは、オフィス・ラボです。

「DESIGNER'S REPORT」はオフィス・ラボのデザイナーが、デザイナー目線でオフィスにまつわる様々なトピックについて、考察していくレポートです。

 

今回は普段当たり前に利用し、過ごしているオフィスビルの歴史について軽くお話します。

 

■“Office”「事務所」というワードはいつから使われてる?


日本においては「事務所」という用語は1882年鳩山和夫氏(日本人第1号の法学博士)が法律事務所業開設にあたり、造語として用いたのが初めてとされています。※1

⇒「事業、執務を行なう場所」は当然それ以前にもありましたが、近代化とともに新しい概念での「法人」、あるいは「働く場所」を示す言葉が必要とされたのでしょう。

 

■日本初のオフィスビルは?

 

 

 


※2

 

日本初の本格的なオフィスビルは、1894年(明治27年)、東京千代田区丸の内に建設された「三菱一号館」です。この煉瓦造の洋風建築には銀行、商社、郵便局が入居していました。

1968年に解体されましたが、2010年 三菱地所(株)により美術館として復元されています。

建設当時は時代の移行期で、荒涼とした大変不人気な場所だったそうです。

陸軍省が渋沢(“青天を衝け”栄一)氏をはじめ、財閥等の富豪を招き、懇願的に払下げの相談に及んだところ、誰ひとり引受人がなく、結局三菱二代目総帥の岩崎弥之助氏が貧乏くじを引いたつもりで払い下げました。本人もあまり期待していなかったそうです。※3

⇒次の一万円札(2024年発効)になる渋沢さんでも価値を見いだせないほどに魅力のない土地だったんですね。それが現在では日本のビジネス街の象徴エリアですから、まさに時代の転換点だったようです。

 

 

■オフィスビルの“オーナーにとっての”価値とは?

 

レンタブル比という言葉を一度は聞いたことがあると思います。

ビルの全体の床面積に対する賃貸可能(Rentable)な面積の割合の事です。

オフィスビルの収益力の評価指標として最も重視されます。

これ以外に賃料相場に大きな影響を与える要素としては立地条件、ビルの築年数などが挙げられます。

⇒オーナーが効率よく収益をあげることのできる様々なビルが研究、実践されました。

 

 

■オフィスビルの“利用者にとっての”価値とは?

 

もちろん人生の大部分を過ごす場所となるワーカーにとっての快適な環境も1960年代ころから追及、研究されています。例えば

 

・パレスサイドビル

 

 

 

※4※5

 

1966年竣工。エレベーター、トイレ、階段等の共用スペースを円筒形部分に組み込み、両端に配置されています。ワークスペースが外部に快適に解放されるだけでなく、機能的な効率性、メンテナンス性の良さにも繋がっています。

 

 

・東京海上日動ビル

 

 

1974年竣工。東京・丸の内に初めて建てられた高さ108mの超高層ビルです。

 当初は丸の内の景観論争にまで発展しましたが、高層化した理由の一つは敷地内にパブリックスペースをつくり良好な環境を確保するためでした。街に対する配慮です。※6

⇒働く人や街に優しいビル=人気のあるビル=高収益を得られるビル、となりました。

 

 

■時代は進み…

 

OA(オフィスオートメーション)化に対応するOAフロア(床下配線)や空間を柔軟に使えるシステム天井、可動間仕切りなどにより自由度と効率性が向上しました。

さらにモバイル機器の発達により、それらすら重要でなくなりつつあります。

時間や場所の拘束から自由になることにより、企業のあり方、働き方もより自由になりました。

 

 

■古いビルでも…

 

古いビルのデメリットは、1フロアの面積が小さい、天井高さが低い、設備の老朽化などが挙げられますが、適正なレイアウトやデザインの工夫などを施すことでそれらは大きな問題ではなくなります。

逆に立地場所の割に賃料が安い、テナントで工事可能な範囲が大きく、意匠的な自由度が高いなど大きなメリットがあります。ベンチャー企業やスタートアップ企業にとっては必要最低限の投資により自社の企業コンセプトを表現する場とすることができます。

 

 

■まとめ

 

オフィスビルは、施設環境の良さだけに縛られない、多様な価値観が求められるようになりました。

現代のオフィスとは単に集まって働くだけの場所でなく、企業コンセプトを社内外に示す空間であり

自社に合わせて幅広い視点で入居ビルを選ぶことがより重要となっています。

 

 

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※1 2009620読売新聞「編集手帳」13S版1面、高島俊男のエッセイ「披露宴、事務所ことはじめ」

※2 三菱地所株式会社社史編纂室編 『丸の内百年のあゆみ:三菱地所社史』 三菱地所、1993年、上巻122頁

※3 田山花袋『東京の三十年』

※4 公式HPより

※5 公式HPより

※6 東京深部Tokyo webより

 

 

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